十林寺村(読み)じゆうりんじむら

日本歴史地名大系 「十林寺村」の解説

十林寺村
じゆうりんじむら

[現在地名]近江八幡市田中江町たなかえちよう

田中江村南東にあり、西は江頭えがしら村。田中江村との境界を朝鮮人街道が走る。村名はかつて当地にあった定林じようりん(現薬師堂)が変化したものといわれ(蒲生郡志)樹林寺とも記した。延徳三年(一四九一)一〇月八日の室町幕府奉行人奉書(南禅寺文書)に「樹林寺錦華院領近江国蒲生郡賀茂庄内持久名成賢寺分」とみえる。江戸時代の初めは田中江村の枝郷として扱われていたようで、寛永石高帳では同村に含まれて高付される。慶安二年書上では村名が田中江村と併記され、庄屋も一人ずついた。元禄郷帳では高五〇〇石、旗本大給松平領。以後、同領で幕末に至る。天保郷帳では田中江十林寺村とみえ、高四四二石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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