半兵衛(読み)ハンベエ

デジタル大辞泉 「半兵衛」の意味・読み・例文・類語

はんべえ〔ハンベヱ〕【半衛】

《「知らぬ顔の半兵衛」の略》わざと知らないふりをすること。また、その人。「半兵衛をきめ込む」

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精選版 日本国語大辞典 「半兵衛」の意味・読み・例文・類語

はんべえ ハンベヱ【半兵衛】

〘名〙
① (「知らぬ顔の半兵衛」から) わざと知らない振りをすること。または、その人。「半兵衛をきめこむ」
② 一向に気づかないこと。
③ 美しいこと。よいこと。
洒落本・五大力(1802)二「『其嬉しい顔を見せな』アイサアト向ひて見せる『ウウ、半兵衛、半兵衛』」
情人情夫
人情本・春色恋白波(1839‐41)初「情人(ハンベヱ)が出来た様子なり」
⑤ (形動) 江戸時代の楽屋詞で、悪いこと。はんべ。
※滑稽本・戯場粋言幕の外(1806)下「内みすのささに居るがんどうゆきはをかは半兵へ(〈注〉ワルイ)だが、むきが助右ヱ門だの」

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