南京赤絵(読み)なんきんあかえ

精選版 日本国語大辞典 「南京赤絵」の意味・読み・例文・類語

なんきん‐あかえ ‥あかヱ【南京赤絵】

〘名〙 中国、明末・清朝初期景徳鎮民窯で焼かれた磁器で、白磁の上に赤を主調として緑・黄・紫・青などの顔料で上絵付けしたもの。海外に盛んに輸出され、日本では南京から渡来した赤絵の意として称された。火入・皿を主とする。→南京焼

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の南京赤絵の言及

【赤絵】より

…万暦年間(1573‐1619)には官能的で濃艶な赤絵が作られ,日本の茶人はこれを万暦赤絵と呼んで珍重した。また明末の天啓年間(1621‐27)から清初にかけて天啓赤絵,南京赤絵と呼ばれる粗雑な器皿,福建省あたりでは奔放な絵付の呉須赤絵が焼造されたが,これらも日本の茶人たちに愛好され,日本の赤絵の発展に大きな影響を与えた。清朝の成立とともに康熙・雍正・乾隆期には粉彩と呼ぶ精緻な五彩磁が作られ,よりいっそう絵画的な表現を展開していった。…

※「南京赤絵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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