南川(読み)みなみがわ

日本歴史地名大系 「南川」の解説

南川
みなみがわ

名田庄納田終のたおい道木みちき谷・片又かたまた谷・野鹿のじか谷に源を発し、坂本さかもと川・堂本どうもと川・久田くた川などの水を集めながら名田庄村を蛇行東流、久坂ひさざか挙野あげの辺りで流路を北へ向けて小浜市に抜ける。小浜市では中名田なかなた口名田くちなたとほぼ東北流して小浜湾に注ぐが、この間、田村たむら川・窪谷くぼたに川・奥田縄おくだの川・須縄すの川などを合わせる。

史料上にみえる早い例は、遠敷郡名田郷内に所在する盛信入道領の四至として、仁安三年(一一六八)一一月二九日付沙弥盛信私領相博状案(大徳寺文書)に「限東大河」とあるものであろう。南川の称は近代以降のもので、それまでは名田庄(荘)川が一般的なよび名であった(若狭国志、若狭郡県志)。「若狭守護代記」天正元年(一五七三)の記事に名田庄川がみえ、中世にさかのぼる呼称であることを推測させる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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