南殿町(読み)みなみとのまち

日本歴史地名大系 「南殿町」の解説

南殿町
みなみとのまち

[現在地名]結城市結城 陣屋じんや

殿町の南に位置。享保一九年(一七三四)の下総州結城絵図(赤荻和弥蔵)では町一帯には陣屋が記載されているが、慶長六年(一六〇一)結城秀康の越前転封後、天領となった結城地方を支配した代官たちの陣屋であったようである。町の成立の時期は代官支配が開始される同年以降とみなしてよく、秀康時代の侍町であった殿町に代わる新たな侍町的要素をもった町として建設されたと想定される。町割は殿町の中心を東西に走る道路から、南方塔下とうのした町を結ぶ道路を基本線として実施されている。陣屋はこの道路の西側に建設され、その隣接地に代官の家臣などの侍屋敷が配置されたようである。

元禄四年(一六九一)の結城町町中間数・家数・屋敷町歩書上帳(赤荻和弥文書)によれば、町中間数は二町五〇間とかなり広い。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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