南無阿弥陀仏作善集(読み)なむあみだぶつさぜんしゅう

改訂新版 世界大百科事典 「南無阿弥陀仏作善集」の意味・わかりやすい解説

南無阿弥陀仏作善集 (なむあみだぶつさぜんしゅう)

鎌倉時代初期の東大寺再建に活躍した俊乗房重源ちようげん)(南無阿弥陀仏)が,造寺・造仏写経・法会遂行等にわたるみずからの作善活動の事跡を,備忘録風に書き上げたもの。本書は1203年(建仁3)造営料国備前国衙より東大寺に送付された散用状の紙背に,重源みずから墨書したもので,美術史,建築史にも重要な素材を提供する。東大寺勧進所に伝来し,東京大学史料編纂所に現蔵される。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android