単量体(読み)タンリョウタイ

デジタル大辞泉 「単量体」の意味・読み・例文・類語

たんりょう‐たい〔タンリヤウ‐〕【単量体】

重合体の構成単位となる低分子量化合物モノマー

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精選版 日本国語大辞典 「単量体」の意味・読み・例文・類語

たんりょう‐たいタンリャウ‥【単量体】

  1. 〘 名詞 〙 重合反応で重合体をつくるときの出発物質となる低分子量の化合物。天然にある高分子化合物基本の単位になっている化合物にもいう場合がある。たとえばポリエチレンにおけるエチレン天然ゴムにおけるイソプレンなど。モノマー。

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化学辞典 第2版 「単量体」の解説

単量体
タンリョウタイ
monomer

モノマーともいう.二量体三量体ポリマー(polymer)などに対する用語であって,なんらかの反応でこれら重合体を生成しうるものを総称していう.通常はポリマーの原料として使用する低分子量化合物をいい,α-オレフィンビニル化合物ジエンアセチレン類,アルデヒドケトンなど二重結合あるいは三重結合開鎖によってポリマーを生成するもの,環状エーテル,環状酸無水物,ラクタムラクトンなどの開環重合の原料となるもの,ジアミンジカルボン酸,二価アルコールなどの縮合反応によってポリマーを生成するもの,そのほかジアゾメタンなどが単量体とよばれる仲間に入る.

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「単量体」の意味・わかりやすい解説

単量体
たんりょうたい
monomer

一般になんらかの反応(重合反応とよんでいる)で重合体polymerをつくる単位の分子をいう。モノマーともよばれる。二量体dimer、三量体trimer、重合体などに対する語。

 その種類も非常に多く、α-オレフィン、ビニル化合物、ジエン類、アセチレン類、アルデヒドなど二重または三重結合の開鎖によりポリマーをつくるものや、酸素や硫黄(いおう)、窒素の入った環状エーテル、ラクトンやラクタムの開環重合を行う単量体、ジアミンやジカルボン酸、グリコールなどの重縮合反応を行う単量体、脱水素や脱炭酸ガスを伴いつつ重合するような単量体など多彩である。

垣内 弘]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「単量体」の意味・わかりやすい解説

単量体
たんりょうたい
monomer

高分子化合物の構成単位。モノマーともいう。ポリスチレンスチレンの重合反応によって得られる高分子化合物であるが,この場合,スチレンが単量体である。天然の縮合型高分子であるセルロースの単量体はD-グルコース残基と考えることもできる。特に合成高分子の場合は,重合反応によって重合体を合成する場合の出発物質をさす。重合や会合などで高重合体でなく,二量体などができる場合でも,その基本化合物を単量体という。

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改訂新版 世界大百科事典 「単量体」の意味・わかりやすい解説

単量体 (たんりょうたい)

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栄養・生化学辞典 「単量体」の解説

単量体

 →モノマー

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世界大百科事典(旧版)内の単量体の言及

【高分子】より


【高分子の合成】
 高分子化合物は,その構成単位に相当する低分子化合物を互いに多数結合させることによってつくることができる。この反応を一般に重合反応,出発物となる低分子化合物をモノマーmonomer(単量体),生成する高分子化合物をポリマーpolymer(重合体)という。モノマーとなりうるのは,他の2個の分子と反応,結合しうる構造をもった化合物である。…

【重合】より

…小さい分子が互いに多数結合して巨大な分子,すなわち高分子となることを重合という。このとき出発物の小さい分子をモノマーmonomer(単量体),重合の結果生成する高分子をポリマーpolymer(重合体)という。そのポリマーの分子におけるモノマーからの構成単位の数を重合度という。…

【ポリマー】より

…同じ種類の小さい分子が互いに多数結合し,それに相当する構造単位のくり返しによって構成された分子,またはそれから成る物質をポリマー(重合体)という。出発物に当たる小さい分子をモノマー(単量体)といい,モノマー二つの重合体を二量体dimer,三つの重合体を三量体trimerと呼ぶ。構造単位のくり返しの数が多く,したがって分子量が大きいときには高重合体という。…

【モノマー】より

…同じ種類の小さい分子が互いに多数結合して巨大な分子,すなわち高分子となるとき,その小さい分子をモノマー(単量体)という。生成した高分子はポリマー(重合体)と呼ばれる。…

※「単量体」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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