卵円窓(読み)らんえんそう

精選版 日本国語大辞典 「卵円窓」の意味・読み・例文・類語

らんえん‐そう ランヱンサウ【卵円窓】

〘名〙 聴覚器官一つ。中耳と内耳の間に位置し、鐙骨底と靱帯関節で付着している。音刺激はこれを通して内耳内の外リンパ液に伝えられる。〔医語類聚(1872)〕

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デジタル大辞泉 「卵円窓」の意味・読み・例文・類語

らんえん‐そう〔ランヱンサウ〕【卵円窓】

前庭窓

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の卵円窓の言及

【中耳】より

…中耳と内耳は二つの窓でつながっている。一つの窓(卵円窓,前庭窓ともいう)にはあぶみ骨が,他の一つ(正円窓,蝸牛窓ともいう)には薄い膜があって,鼓膜の振動にうまく応ずる構造になっている。中耳の急性の炎症は急性中耳炎で,原因は耳管を通じて咽頭から入った細菌による炎症である。…

【耳】より

…こうした軟骨魚類の状態は,すべての脊椎動物の原型的な一段階を代表していると考えられており,両生類以上の動物の中耳の空所は,軟骨魚類の呼吸孔と相同のものと結論されるのである。 魚類から進化した両生類では,えらを失って陸生動物になるに伴い,もとの舌顎軟骨が変形して呼吸孔の空所に移り,外表の鼓膜と内耳の卵円窓(前庭窓)とをつなぐ耳小骨(これをとくに〈耳小柱〉と呼ぶ)になる。鼓膜は,呼吸孔の外口が開口せず,皮膚の膜として残ったものと考えられる。…

※「卵円窓」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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