厳格故意説(読み)げんかくこいせつ

世界大百科事典(旧版)内の厳格故意説の言及

【故意】より

…これに対して,学説は多岐に分かれる。大別すれば,違法性の意識は故意の要件だと解する厳格故意説,違法性の意識ではなく,違法性の意識の可能性が故意の要件であると解する制限故意説,そして,違法性の意識は故意の要件ではなく,責任の要件であると解する責任説がある。違法性の錯誤(法律の錯誤),つまり,行為者が法律上許されないと知らずに,または法律上許されていると誤信して行為した場合に結論が異なる。…

【錯誤】より

…ただし,情状により,その刑を減軽することができる〉)の規定を根拠に不要説をとる。これに対して,責任を非難可能性と解するならば,行為者が違法と知って行為したとき責任非難が可能であることを理由に,違法性の意識を故意の要件と解する見解(厳格故意説)がある。それによれば,法律の錯誤はつねに故意を阻却する。…

※「厳格故意説」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」