友田郷(読み)ともたごう

日本歴史地名大系 「友田郷」の解説

友田郷
ともたごう

玖島くじま川沿いの平地に開けた友田・永原ながはら河津原かわづはら周辺一帯に比定される中世の郷。明応三年(一四九四)一〇月一五日付の下総守某寄進状(野坂文書)に「土毛田郷」とみえる。天文一三年(一五四四)五月一八日付の厳島年中祭料条々案并陶晴賢奉行人証判(厳島野坂文書)によれば、土毛田ともた郷は吉和よしわ(現吉和村)麻原あさはら虫所山むしところやまの各郷とともに山里やまざと四郷と総称された。また弘治三年(一五五七)一〇月二二日付の毛利氏奉行人連署の所務約諾状(同文書)に「友田郷」、天文二三年一〇月二八日付の毛利元就同隆元連署感状(「閥閲録」所収粟屋縫殿家文書)には「伴田」ともみえる。なお、正平七年(一三五二)三月八日付の久島郷地頭代名田充文(小田文書)にみえる「土毛田しやう次大夫」の名は、地名を冠したものと思われる。

郷域は、天正九年(一五八一)一二月六日付の安芸国佐西郡友田郷年中陣夫定夫日数日記(厳島野坂文書)によってその大略を知ることができる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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