反応分析器(読み)はんのうぶんせきき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「反応分析器」の意味・わかりやすい解説

反応分析器
はんのうぶんせきき

アナライザーresponse analyzer(RA)、応答分析器などともよばれる教育機器の一つ。授業の改善を図る機器として開発され、教育機器のなかでは新しい部類に入る。その理論的根拠を行動主義心理学による学習者の反応重視(knowledge of results)に求め、学習情報の提示に対する学習者の反応を系統的に収集、整理、記録して、その分析結果を授業の改善に役だてるのである。学習者の反応は通常、多肢選択方式による押しボタン操作によって行われ、マイクロコンピュータと連結させることにより、学習者の個別あるいは全体の反応状況を即座に分析することができる。具体的には、その使用効果として児童、生徒の理解度が即時にわかり、これを数量的にとらえて授業内容の適否判定に役だてる。授業の流れのなかで、学習の結果を即時にフィードバックすることにより、学習者の意欲をいっそう高める。個人別、問題別の正誤の記録を分析して、誤答傾向を把握するなどである。また、授業以外の集団討議の場合にも使われている。

[西本洋一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android