叔父敵(読み)おじがたき

精選版 日本国語大辞典 「叔父敵」の意味・読み・例文・類語

おじ‐がたきをぢ‥【叔父敵・伯父敵】

  1. 〘 名詞 〙 歌舞伎役柄一つ。お家騒動などの狂言に、主人公おじでありながら、その家国を奪おうとたくらむ敵役。叔父悪(おじあく)
    1. [初出の実例]「例(いつも)伯父敵(オヂガタキ)と見せて置たが此方の山」(出典:合巻・女郎花喩粟島(1823))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の叔父敵の言及

【敵役】より

…〈手代敵〉は世話狂言に出てくる悪い番頭や手代の役で,《隅田川花御所染》の長九郎や《心中天の網島》の善六などである。〈叔父敵〉は御家狂言で当主の叔父がお家横領を企らむ悪人側の中心になっていたところから生まれた役柄で,《伽羅先代萩》の大江鬼貫がその典型的な役である。そのほか現在はほとんど使われないが,江戸時代には実敵,親敵,世話敵,継母敵,立敵花車など,数多くの役柄があった。…

※「叔父敵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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