取決・取極(読み)とりきめる

精選版 日本国語大辞典 「取決・取極」の意味・読み・例文・類語

とり‐き・める【取決・取極】

〘他マ下一〙 とりき・む 〘他マ下二〙 (「とり」は接頭語)
決定する。定める。また、約束する。契約する。とりきわめる。
人情本・閑情末摘花(1839‐41)三「這回(こんど)表向娵になすべしと、相談粗(あらまし)とり極(キ)めし処に」
② 強くとがめる。しかりつける。
滑稽本・続膝栗毛(1810‐22)一一「インネさういっても、とりきめにゃアならない。コレ若衆若衆、こっつめを庄屋どんへひこずっていってくれさっしゃい」
③ 確かめる。確認する。
※人情本・英対暖語(1838)二「これからアよくお前の了簡も取極(トリキメ)た上でなければ」

とり‐きめ【取決・取極】

〘名〙 決定したり約束したりすること。また、その事柄。決定。約束。契約。とりきわめ。
※人情本・清談若緑(19C中)三「男女の縁は自由ならず、〈略〉、取極(トリキメ)までして嘲弄するとは、返す返すも憎き仕方
道草(1915)〈夏目漱石〉九八「せめて日限でも一つ御取極(おトリキメ)を願ひたい」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android