鳥追い船(読み)とりおいぶね

精選版 日本国語大辞典 「鳥追い船」の意味・読み・例文・類語

とりおい‐ぶねとりおひ‥【鳥追船・鳥追舟】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 水田に害を与える鳥を追い払うために仕立てる船。笛・太鼓などではやしたてて追う。
    1. [初出の実例]「毎年鳥追船をかざり、田づらの鳥を追はせ候」(出典:大観本謡曲・鳥追舟(室町末))
  2. [ 2 ] ( 鳥追舟 ) 謡曲。四番目物。各流。作者未詳。薩摩国の日暮某(なにがし)が上洛して一〇年余も留守にしていた間、家をあずかっていた家人左近尉(さこのじょう)主人の子花若とその母に鳥追いの労働をやらせる。帰ってきた日暮某がそれを見て怒り左近尉を切ろうとするが、妻のとりなしでその罪を許す。宝生流では「鳥追」という。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android