古人の糟粕(読み)コジンノソウハク

デジタル大辞泉 「古人の糟粕」の意味・読み・例文・類語

古人こじん糟粕そうはく

《「荘子天道から。「糟粕」は酒かすの意》聖人の残した言葉文章。聖人の道は言葉で伝え尽くすことはできず、書物に残された聖人の言葉は酒かすのようなものであるということ。

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精選版 日本国語大辞典 「古人の糟粕」の意味・読み・例文・類語

こじん【古人】 の 糟粕(そうはく)

  1. ( 「荘子‐天道」の「敢問、公之所読者何言邪。公曰、聖人之言也。曰、聖人在乎。公曰、已死矣。曰、然則君之所読者、古人之糟魄已夫」による語。「魄」は「粕」の音通 ) 易の人の残したかす。真意の抜き取られた後に残されたもの。聖人の道はことばでは言い尽くせないものであるから、現在書物に残っている聖人のことばは酒粕(さけかす)と同じようなものであるの意。
    1. [初出の実例]「却(かへ)って悲しむらくは、公の只古人の糟粕(サウハク)を甘(あまなっ)て、空く一生を区々の中に誤る事を」(出典太平記(14C後)一)

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