古注(読み)コチュウ

デジタル大辞泉 「古注」の意味・読み・例文・類語

こ‐ちゅう【古注/古×註】

古い時代に行われた注釈。特に日本では、国学成立以前の注釈。⇔新注
中国で、経書類に付された注釈のうち、漢代・唐代になされたもの。⇔新注
[類語]小書き割り書き割り注脚注頭注補注注釈注解校注評注訳注原注傍注左注新注

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精選版 日本国語大辞典 「古注」の意味・読み・例文・類語

こ‐ちゅう【古注・古註】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 古人の施した注釈。古い注釈。また、国学成立以前の注釈。
    1. [初出の実例]「補注は、昔ありたる古注に又補い添注する心ぞ」(出典:寛永刊本蒙求抄(1529頃)一)
  3. 中国で、漢代から唐代にかけて経書に施された訓詁上の注釈。宋代以後の新注に対していう。
    1. [初出の実例]「此四字を、〈略〉古注の如く、其ままつづけて一段としてきこゆると、林子も注するぞ」(出典:大学要略(1630)上)
    2. [その他の文献]〔朱子全書‐学六・論解経〕
  4. ( 形動 ) 古くさいこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「Cochǔna(コチュウナ) カタギ」(出典日葡辞書(1603‐04))

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百科事典マイペディア 「古注」の意味・わかりやすい解説

古注【こちゅう】

中国の儒教経典の注釈のうち,漢の馬融(ばゆう),鄭玄(じょうげん),魏の何晏(かあん),王粛(おうしゅく),唐の孔穎達(くようだつ)らの施した注をいう。宋代の程頤程伊川),朱喜(朱子)らの注を新注と呼ぶのに対する。

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普及版 字通 「古注」の読み・字形・画数・意味

【古注】こちゆう

経書に対する漢唐の注。

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