司薬場(読み)しやくじょう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「司薬場」の意味・わかりやすい解説

司薬場
しやくじょう

輸入薬品の検査のために明治政府が設立した官立の薬品検査機関。現在の国立医薬品食品衛生研究所前身にあたる。1874年(明治7)3月東京に設置されたのが最初で、翌年京都、大阪、さらに長崎横浜に設置され、83年には、東京、大阪、横浜の3司薬場となっていたのを内務省衛生局(東京、大阪、横浜)試験所と改称した。薬品検査のほかに実地薬学教育の場として近代薬学の知識と技術を授ける役割をも果たし、日本の近代薬学の導入発展一翼を担った。

[宗田 一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android