合流式下水道・分流式下水道(読み)ごうりゅうしきげすいどう・ぶんりゅうしきげすいどう

知恵蔵mini の解説

合流式下水道・分流式下水道

収集した下水を浄化センターまで送る方式のこと。下水には主に家庭などから出る汚水雨水があるが、合流式は汚水と雨水を同じ管で流し、分流式は別々の管で流す。合流式は埋設する管が1本で済むため、場所をとらず、工事が容易で安価。東京都の下水道は2010年代末現在、8割程度が合流式である。しかし大雨が降ると、合流管の容量を超えた下水で市街地が浸水しないよう、汚水と雨水が入り混じった状態の下水を河川や海に放流する必要があり、水質汚染が問題となる。これに対して分流式ははじめから汚水と雨水を分離し、汚水は浄化センターで処理し、雨水は河川や海へ放流するので、汚水による水質汚染は避けられる。しかし、2本の管を埋設して2つのルートを確保しなければならず、工期や費用をより必要とする。また、集められた雨水にも道路上などの汚濁物質が含まれており、その処理も課題となる。

(2019-10-24)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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