吉胡村(読み)よしごむら

日本歴史地名大系 「吉胡村」の解説

吉胡村
よしごむら

[現在地名]田原町吉胡

蔵王ざおう山東麓にあり、田原湾に臨む丘陵地帯の村。「神鳳鈔」の吉胡御厨はこの地にあり、中世には吉胡郷とよばれて、建武三年(一三三六)の後醍醐天皇綸旨(白河結城文書)にその名がみえ、建武中興より一五世紀中頃まで結城氏の所領であった(→谷熊村。一五世紀中頃、伊勢神宮の神主俊尚がこの地の知行を望んで許されたことが、氏経卿引附(神宮文庫蔵)にみえる。

「三河記」に、天正五年(一五七七)五月、今切いまぎれ(現静岡県浜名郡新居町)の舟戦で浜松方の寺島斧之丞が戦死したとあり、寺島氏は吉胡土着の地侍で、家康家臣となり浜松に出ていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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