20世紀日本人名事典 「吉野 源三郎」の解説
吉野 源三郎
ヨシノ ゲンザブロウ
昭和期のジャーナリスト,評論家,児童文学者 岩波書店編集顧問;元・「世界」編集長。
- 生年
- 明治32(1899)年4月9日
- 没年
- 昭和56(1981)年5月23日
- 出生地
- 東京市牛込区新小川町(現・東京都新宿区)
- 学歴〔年〕
- 東京帝国大学哲学科〔大正14年〕卒
- 主な受賞名〔年〕
- 産経児童出版文化賞(第6回)〔昭和34年〕「エイブ・リンカーン」,JCJ賞(特別賞)〔昭和45年〕,IOJ賞(国際ジャーナリスト機構)〔昭和56年〕
- 経歴
- 三省堂に入り、「大百科英和辞典」の編纂に従事。昭和10年新潮社に移り、「日本少国民文庫」の編集主任となる。12年には岩波書店に入社。戦後21年に創刊された雑誌「世界」の初代編集長になってからは、反戦、平和の姿勢で論陣をはり、わが国硬派ジャーナリズムに一時期を画した。のち常務を経て、40年編集顧問。その間、対日講和では全面講和を強く主張、30年に設立された日本ジャーナリスト会議の初代議長となり、50年には広島で開かれた“被爆30年広島国際フォーラム”の世話人を務めた。一方、12〜19年明治大学教授。著書に「君たちはどう生きるか」「人間の尊さを守ろう」「危機はここまで来ている」「同時代のこと」など。「ジュニア版吉野源三郎全集」(全3巻 ポプラ社)がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」（2004年刊）20世紀日本人名事典について 情報