名寄町(読み)なよろちよう

日本歴史地名大系 「名寄町」の解説

名寄町
なよろちよう

大正一三年(一九二四)より昭和二九年(一九五四)まで存続した町。大正一三年一月名寄町を割いて二級町村下川しもかわ村を設置(市町村沿革台帳)。昭和三年一〇月上川・天塩網走宗谷・空知諸支庁より町村を割いてこれを管轄する支庁を名寄町に設置することを内務大臣に請願している(昭和十五年北海道重要事項概要)。同四年五月名寄東土功組合設立(北海道土功組合史)。大正期後半からの造田熱は、同六年・同七年・同九年・同一〇年の冷害によっても変わらず、昭和三年に作付面積が一千町を超え、同七年以降は一千六〇〇町台で推移した。

名寄町
なよろちよう

大正四年(一九一五)から同一三年まで存続した町。大正四年一一月上名寄村が名寄町と改称(市町村沿革台帳)。当時の戸口は二千二〇六戸・一万三千二九三人(道戸口表)。同七年の業種別戸数四九五戸のうち物品販売業二二九戸・製造業六八戸・料理店三八戸・飲食店二八戸・牛馬売買業二一戸であった(町勢要覧)。第一次世界大戦による雑穀景気は名寄では澱粉・薄荷でみられ、農業生産額の半数近くを占め、大正七年の農産額を一気に引上げた。その後の不況により、畑作の一部作物の偏作農業から稲作と有畜輪作による複合経営に変換していった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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