吐納(読み)とのう

精選版 日本国語大辞典 「吐納」の意味・読み・例文・類語

と‐のう‥ナフ【吐納】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 腹中の悪い気を吐き出し、清新の気を吸い込むこと。
    1. [初出の実例]「藤原朝臣真楯薨。〈略〉詔特令奏宣吐納。明敏有於時」(出典続日本紀‐天平神護二年(766)三月丁卯)
    2. 「未だ吐納(トナフ)の功を積ざれ共」(出典:読本唐錦(1780)四)
    3. [その他の文献]〔嵆康‐養生論〕
  3. 出したり入れ納めたりすること。
    1. [初出の実例]「内地は『ホッソン』河より運河を以て『ブッハロ』と呼吸し、五洲の漕運を吐納す」(出典:米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉一)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「吐納」の読み・字形・画数・意味

【吐納】とのう(なふ)

呼吸道家の術。魏・康〔養生論〕呼して身をひ、形をして相ひ親しみ、表裏(とも)に濟(な)さしむ。

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出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内の吐納の言及

【吐故納新】より

…中国の道教における修行法の一つ。また吐納ともいう。体内の古い気を吐き,体外の新しい気を取り入れる呼吸法のことである。…

※「吐納」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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