吹立てる(読み)フキタテル

デジタル大辞泉 「吹立てる」の意味・読み・例文・類語

ふき‐た・てる【吹(き)立てる】

[動タ下一][文]ふきた・つ[タ下二]
笛などを、高らかに吹き鳴らす。「いっせいにらっぱを―・てる」
大げさにしゃべりまくる。大言壮語する。
「盛んに変哲学を―・てる」〈魯庵社会百面相
吹いて高く上げる。吹いて空中に舞い上げる。
「散りつもる庭の木の葉を―・てて嵐や空にまた返るらん」〈永享百首〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「吹立てる」の意味・読み・例文・類語

ふき‐た・てる【吹立】

  1. 〘 他動詞 タ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]ふきた・つ 〘 他動詞 タ行下二段活用 〙
  2. 吹いて高く上げる。吹いて空中に舞い上げる。吹き上がらせる。
    1. [初出の実例]「竈(かまど)には 火気布伎多弖(フキタテ)ず 甑(こしき)には 蜘蛛巣懸きて」(出典:万葉集(8C後)五・八九二)
  3. 笛などを吹き鳴らす。管楽器を盛んに吹き響かせる。
    1. [初出の実例]「ある限りの上手集ひて、世の一の琴・笛ふきたて、掻き鳴らしつつ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)吹上上)
  4. 誇張して話す。盛んに大言壮語する。また、そそのかす。
    1. [初出の実例]「かのうき男、ふきたてられて、いかにもつまらぬ事じゃなどと、同じやうにそしります」(出典:評判記・難波鉦(1680)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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