呂恵卿(読み)りょけいけい(英語表記)Lǚ Huì qīng

改訂新版 世界大百科事典 「呂恵卿」の意味・わかりやすい解説

呂恵卿 (りょけいけい)
Lǚ Huì qīng
生没年:1032-1111

中国,北宋の政治家。字は吉甫(きつほ)。福建省泉州の人。嘉祐2年(1057)の進士。慧敏文学の才も備え,王安石にみこまれて革新政治実施の片腕抜擢ばつてき)され,王安石新法の中心官庁であった司農寺の長官として活躍した。王安石の下野とともに参知政事(副宰相)となったが,一転して王安石の意にさからい新法をゆがめた。王安石改革の失敗と不評判は呂恵卿に原因する部分が多い。晩年はいくつかの州知事をつとめ不遇に終わった。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「呂恵卿」の意味・わかりやすい解説

呂恵卿
りょけいけい
Lü Hui-qing; Lü Hui-ch`ing

中国,北宋の姦臣。泉州晋江 (福建省晋江県) の人。字は吉甫。初め王安石信任を得て新法制定に参画し,安石が相位を去るとき,彼を参知政事に推したほどである。しかし安石が相位を失うとたちまち裏切り,安石の復活を恐れてあらゆる手段で妨害した。一方,新法を悪用して私腹を肥やした。新法が結局失敗に終ったのは,安石がこの無節操の小人呂恵卿を重用したことにあるとさえいわれている。崇寧年間 (1102~06) に,80歳で没した。

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