普及版 字通 「呈(漢字)」の読み・字形・画数・意味
呈
常用漢字 7画
(旧字)
7画
[字訓] すすめる・さしあげる
[説文解字]
[字形] 会意
旧字はに作り、口+(てい)。口は祝を収める器の(さい)。これを高く掲げて挺立し、神に呈して祈ることをいう。〔説文〕二上に「らかなり」、〔広雅、釈詁一〕に「解くなり」とするが、その用義例はなく、呈上・露呈などの意に用いる。は側身形で、その正面形は(かん)。は饉(ききん)のときに、巫が(祝の器)を捧げて、焚殺される形である。
[訓義]
1. すすめる、みせる、さしあげる。
2. しめす、あらわす、あらわれる、てらう。
3. 人にさしあげる、おくる。
4. たいらか。
5. と通じ、たくましうする、とおる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 シメス・アラハス・ノブ・ヲシフ・イタル・サトル・タマフ・アソブ・タヒラカニ・トク・シム・ナラフ・アキラカニ・ママ・ミル・モテアソブ・タヒラカナリ 〔字鏡集〕 シム・ナラフ・アキラカニ・タヒラカ・マナブ・シルス・ウバフ・ミル・アソブ・ノブ・ママ・ミル・アラハス・アタフ・タマフ・トク・ヲシフ・マウス・イタル・タテマツル・シメス
[声系]
〔説文〕に声として・(程)・(聖)など八字を収める。二下は「ずるなり」と訓するが、おそらく過甚の意で、みだりに神に祈り、神を煩わす意であろう。は聞の初形に祝の器を加えた形であるから、声の字ではない。
[語系]
dyeng、thjengは声近く、は〔説文〕八上に「但なり」とあり、肩はだを脱いで肌をあらわす意。に露呈の意がある。
[熟語]
呈閲▶・呈臆▶・呈巻▶・呈形▶・呈芸▶・呈見▶・呈献▶・呈顕▶・呈控▶・呈告▶・呈詞▶・呈試▶・呈示▶・呈質▶・呈祥▶・呈称▶・呈詳▶・呈状▶・呈身▶・呈瑞▶・呈正▶・呈政▶・呈請▶・呈送▶・呈文▶・呈報▶・呈本▶・呈面▶・呈覧▶・呈露▶
[下接語]
謹呈・形呈・献呈・咨呈・上呈・進呈・贈呈・拝呈・奉呈・来呈・露呈
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報