博奕(読み)バクエキ

デジタル大辞泉 「博奕」の意味・読み・例文・類語

ばく‐えき【博×奕】

[名](スル)双六すごろく囲碁など、勝負を争う遊戯総称。また、金品をかけて行う勝負事ばくち
「―して金を失い」〈織田訳・花柳春話

ばく‐よう〔‐ヤウ〕【博×奕】

《「よう」は呉音「やく」の音変化》「ばくえき(博奕)」に同じ。
「―をして、親にもはらからにも憎まれければ」〈大和五四

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精選版 日本国語大辞典 「博奕」の意味・読み・例文・類語

ばく‐えき【博奕・博&JISF2AB;】

  1. 〘 名詞 〙 囲碁・樗蒲(ちょぼ)双六(すごろく)など勝負を争う遊戯の総称。また、金品をかけて行なうもの。後世は、もっぱら采・花札などを用いるものをいう。ばくよう。ばくち。はくぎ。〔三教指帰(797頃)〕
    1. [初出の実例]「此茶事過て後又博弈(バクエキ)をして遊びけるに」(出典:太平記(14C後)三三)
    2. [その他の文献]〔論語‐陽貨〕

ばく‐よう‥ヤウ【博奕】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「よう(やう)」は「奕」の呉音「やく」の変化したもの ) =ばくえき(博奕)
    1. [初出の実例]「ばくやうをして、親にもはらからにもにくまれければ」(出典:大和物語(947‐957頃)五四)

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普及版 字通 「博奕」の読み・字形・画数・意味

【博奕】はくえき

すごろく。ばくち。〔論語、陽貨〕日、心を用ふる無きは、いかな。奕といふらずや。之れを爲すは、ほ已(や)むに賢(まさ)れり。

字通「博」の項目を見る

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「博奕」の意味・わかりやすい解説

博奕
ばくち

賭博」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の博奕の言及

【博打】より

…日本の中世には,博奕(ばくえき∥ばくち)は〈芸能〉であり,その〈道〉があったとみられており,博奕の職能民である〈職人〉は博打と呼ばれた。《新猿楽記》で〈高名の博打〉が描かれ,《二中歴》に宴丸道供(弘)などの双六(すごろく)の名人が列挙され,《梁塵秘抄》に〈国々の博党〉が現れるように,その源流は平安時代後期にさかのぼる。…

※「博奕」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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