呼屋(読み)ヨビヤ

デジタル大辞泉 「呼屋」の意味・読み・例文・類語

よび‐や【呼(び)屋】

海外から芸能人などを呼んで興行する職業俗称。また、その人。プロモーター
江戸時代、京坂地方で、囲い女郎を呼び迎えた小楼揚屋より格式が下で、大夫天神は呼べなかった。

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精選版 日本国語大辞典 「呼屋」の意味・読み・例文・類語

よび‐や【呼屋】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 江戸時代、京坂地方で囲(かこい)女郎を呼び迎えた小楼。太夫を呼ぶ揚屋、天神を迎える茶屋に比べて格式が劣っていた。
    1. [初出の実例]「たった一人の奉公人、花代なしに屋敷へやっては、口を天井へ釣って置屋の商売がならねば、呼屋(ヨビヤ)の衆も迷惑」(出典:浄瑠璃壇浦兜軍記(1732)二)
  3. 海外から芸能人などを招いて興行することを業とする人の俗称。プロモーター。
    1. [初出の実例]「呼び屋としちゃ一流だそうじゃないか」(出典:さらばモスクワ愚連隊(1966)〈五木寛之〉一)

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世界大百科事典(旧版)内の呼屋の言及

【揚屋】より

…とくに大坂では揚屋制が発達し,揚屋の設備・待遇は全国一と称された。また,中級以下の遊女を招く家を茶屋と呼んで区別し,さらに私娼街でも送込み制をとってこれを呼屋といった。これに対し,江戸では発達せず,延宝(1673‐81)ころには大坂の35軒に江戸は14軒,宝暦10年(1760)ころには最後の1軒も消えた。…

※「呼屋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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