品官(読み)ほんかん

精選版 日本国語大辞典 「品官」の意味・読み・例文・類語

ほん‐かん‥クヮン【品官】

  1. 〘 名詞 〙 令制で、四等官(しとうかん)・品官・雑任の三種類に大別したうちの一つ。特殊技能を必要とする専門職で、四等官と同様に官位相当のある官人刑部省判事大学寮博士典薬寮医師などの官職総称
    1. [初出の実例]「自大宰卒已下至于品官」(出典:続日本紀‐和銅二年(709)六月癸丑)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の品官の言及

【職事】より

…第1の用法は,〈職事修理(しきじおさまりおさまる)〉〈職事粗理(しきじあらあらおさまる)〉などと用いられ,一定の執掌・職務内容をさす。第2の用法は,その一定の執掌をもつ官,またはその官に就任している人をさし,中央諸官庁および大宰府・諸国司などの主要な官人たちである四等官(しとうかん)・品官(ほんかん)をいう。職事官ともよばれ,官位相当規定の対象である。…

【長上】より

…つまり律令官僚の長上は,5日つづけて勤務して1日休暇という方式であったが,天皇側近に勤務するなど,特別な職務をもつ官僚は,1ヵ月に5日ずつまとめて交替で休暇を与えられた。長上には,中央諸官庁や大宰府・諸国司などの四等官(しとうかん),また刑部省の大・中・少判事などのように,四等官に準ずる位置づけをもつ品官(ほんかん),および特殊な才能などによって,関係官庁に長上勤務を命ぜられた別勅・伎術長上があった。また地方の郡司四等官や軍団の下級指揮者である大・少毅(き)(軍毅)も長上であったが,ともに外長上(げちようじよう)とよばれ,この外長上と対比するとき,前者のグループは内長上とよばれた。…

※「品官」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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