唐家璇(読み)とうかせん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「唐家璇」の意味・わかりやすい解説

唐家璇
とうかせん / タンチアシュアン
(1938― )

中国の政治家。江蘇(こうそ)省出身。1958年上海(シャンハイ)復旦大学卒業。北京(ペキン)大学で日本語を学ぶ(1962年卒)。外務省入省後、約9年間在日本大使館に参事官公使として勤務。1972年(昭和47)には日中国交正常化の外交交渉に参加。1975年中日友好協会理事となり、同代表団秘書長として訪日。1983年帰国し、外交部亜州司副司長、1988年在日大使館公使、のち外相助理(外務次官補)を経て、1993年外務次官。銭其琛(せんきしん)の後、1998年外相(~2003)。その後国務委員(2003~2008)を務め、2009年11月新日中友好21世紀委員会座長に就任。流暢(りゅうちょう)な日本語を話す知日派で、対日外交の要(かなめ)の人物といわれる。朝鮮半島、東南アジア問題にも詳しい。

渋谷 司]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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