…しかし,江戸時代後期になると,唐獅子の神威ある王者の守護獣といった性格はうすれてゆき,ひたすらに怒りたける勇壮なる野獣性の象徴に転じていった。ことに浮世絵の発達にともなう刺青の流行につれて,鳶(とび)の者,火消,勇み肌職人,俠客らは,《水滸伝》の豪傑らのほかに唐獅子牡丹の文様をからだに刻みこむことがあった。この風俗は近代に入って,おもに博徒や極道者に引きつがれた。…
※「唐獅子牡丹」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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