唾液腺ホルモン剤(読み)だえきせんほるもんざい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「唾液腺ホルモン剤」の意味・わかりやすい解説

唾液腺ホルモン剤
だえきせんほるもんざい

哺乳(ほにゅう)動物の新鮮耳下腺から抽出した唾液腺ホルモンを含む製剤で、「パロチン」がある。軟骨組織増殖歯牙(しが)や骨の石灰化の促進、弾力線維や結合組織の発育促進、細網内皮等の賦活(ふかつ)、胃の運動亢進(こうしん)、窒素平衡是正などの薬理作用を有し、内服で胃下垂症、変形性関節症、歯周炎などに、注射ではさらに筋無力症にも応用される。老化を防止する薬として騒がれたこともある。錠剤(10ミリグラム含有)、注射用(1ミリグラム、3ミリグラム、5ミリグラム含有)が市販されている。

[幸保文治]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android