問答法(教育)(読み)もんどうほう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「問答法(教育)」の意味・わかりやすい解説

問答法(教育)
もんどうほう

教師児童生徒との相互的な質問・応答過程を通して、学習を深化させようとする学習指導法。対話(質問・応答)により青少年を真の知の自覚に導こうとしたソクラテスの対話法に由来する。問答法は、教師の一方的な働きかけである講義法にみられる生徒の受動的学習態度を克服し、学習者の個別性に基づいた積極的知的活動を促進しようとするものである。したがって教師の質問は、その目的が明確であり、生徒の多面的知識と経験を刺激するよう配慮されねばならない。その際質問は生徒個人に向けられたとしても、それが学級全体の生徒の問題関心に結合される必要がある。

[田代尚弘]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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