善逝寺(読み)ぜんぜいじ

日本歴史地名大系 「善逝寺」の解説

善逝寺
ぜんぜいじ

[現在地名]吉舎町吉舎

臨済宗仏通寺派、山号は正覚山、本尊釈迦如来。和智氏本拠の南天山なんてんざん城跡桜谷さくらだにの狭い谷を隔てた西側の山中にあり、南天山初代城主和智資実の創建と伝える。

本尊木造釈迦如来坐像(像高四三センチ・膝張三五センチ、寄木造、県指定重要文化財)の胎内前面の墨書銘に「応安二天配七月八日 檀那藤原師実」とあり、背面に「就 当寺本尊釈迦之像損失 為再興長老上洛 修理大仏師在所高辻大宮北路 高祖定朝法眼末葉法眼院芸 于時宝徳三年二月日 存者福楽寿無窮 亡者離苦生安養 筆者院賢」と記され、南天山第二代城主和智師実が応安二年(一三六九)に寄進し、宝徳三年(一四五一)京都で修理したことが知れる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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