四日市別院(読み)よつかいちべついん

日本歴史地名大系 「四日市別院」の解説

四日市別院
よつかいちべついん

[現在地名]宇佐市四日市

四日市市街中心の南西部にある真宗大谷派の別院。

〔成立前史〕

四日市小倉おぐら城主であった渡辺統綱は永禄五年(一五六二)家督を息子統述に譲り出家し、本願寺一一世顕如の弟子となる。法名専要を名乗った統綱は同年本尊とともに石山本願寺より帰国、廃寺となっていた山本やまもと村の天台宗寺院虚空蔵こくぞう寺に庵を結び専要せんよう庵と称したという。天正六年(一五七八)統述は父と同じく出家して専要庵の跡を継いだ。統述は同一三年本願寺教如の九州下向に際して法名正明を賜るとともに真勝しんしよう寺の寺号と本尊を受けたが、のちに真勝寺は焼失した。その後専要・正明父子らは由布院ゆふいん(現湯布院町)国東くにさきなどで布教し、再び宇佐に戻って四日市村常徳じようとくに真勝寺を再建した。元和五年(一六一九)正明は没し、次男正願が三世を相続する。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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