回・徘徊・繞(読み)もとおる

精選版 日本国語大辞典 「回・徘徊・繞」の意味・読み・例文・類語

もとお・る もとほる【回・徘徊・繞】

〘自ラ四〙
① まわる。めぐる。徘徊する。
古事記(712)中・歌謡神風伊勢の海の 大石に 這ひ廻(もとほ)ろふ 細螺の い這ひ母登富理(モトホリ) 撃ちてし止まむ」
② (曲がる意から) まっすぐでない行ないをする。曲がったことをする。
※成唯識論寛仁四年点(1020)六「忿と恨とを先と為、追ひ触ればひ、暴(し)ひ熱(あつ)かひ、很(ひすかし)まに戻(モトホル)を以て性と為」
③ 思うようにはこぶ。思うように自在に動く。自由になる。
※上杉家文書‐天正一〇年(1582)(三・四月頃)上杉景勝自筆書状「人躰衆にふにふにて、もとをらす、のひのひにて口惜迄候」
浮世草子傾城禁短気(1711)一「もとおらぬ三味線鳴らしてゐやう程に、主は笑止がる顔して」
④ 役に立つ。
滑稽本・早変胸機関(1810)「もとをらねへことをいったっても始まらねへはなし合だから」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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