デジタル大辞泉 「国債価格」の意味・読み・例文・類語
こくさい‐かかく【国債価格】
[補説]固定利付国債は、発行時に償還期間と利率(表面利率)が確定していて、満期まで半年ごとに利子を受け取り、満期時に額面金額で元本が償還される。例えば、満期10年、年利1パーセント、額面金額100円の国債を購入した場合、満期までの10年間に合計10円の利子を受け取り、10年後に100円で償還される。この国債を購入から2年後に売却するとき、市場金利が2パーセントに上昇していると、年利1パーセントの国債は金融商品として見劣りする。そこで、金利2パーセントの債券と同等の利回りを実現するために、残存期間8年で受け取る利子の差額8円を価格から差し引くと、92円に下落する。一方、年利1パーセントの国債の価格が100円から98円に下落したときに購入すると、年1円の利子に加えて償還時に2円の償還差益(年換算0.2円)を受け取ることができる。この場合、利回りは98円の投資に対して年1.2円、つまり1.22パーセントとなり、0.22パーセント上昇する。