国際赤十字(読み)こくさいせきじゅうじ

共同通信ニュース用語解説 「国際赤十字」の解説

国際赤十字

国際赤十字赤新月社せきしんげつしゃ連盟(IFRC)、赤十字国際委員会(ICRC)と各国赤十字社総称。赤十字社は自然災害の被災者救援や感染症対策を担い、約190カ国・地域に広がる。第1次世界大戦後、国際組織として創設されたIFRCが、各国間を調整するようになった。イスラム教国では、赤い三日月が旗印。ICRCの主な役割は、戦地紛争地での市民保護。広島原爆の後、日本駐在職員が現地の惨状目の当たりにし、核兵器廃絶を唱えるようになった。

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精選版 日本国語大辞典 「国際赤十字」の意味・読み・例文・類語

こくさい‐せきじゅうじ‥セキジフジ【国際赤十字】

  1. 赤十字国際委員会、赤十字社連盟、各国赤十字社の総称。本部スイスジュネーブ

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百科事典マイペディア 「国際赤十字」の意味・わかりやすい解説

国際赤十字【こくさいせきじゅうじ】

International Red Crossといい,略称IRC。赤十字国際委員会(ICRC)と国際赤十字・赤新月社連盟International Federation of Red Cross and Red Crescent Societies(IFRC),各国赤十字社(National Red Cross Red Crescent Societies)の3つの機関の総称。1863年にアンリ・デュナンによって設立された傷病兵救護組織が,その後傷痍軍人国際委員会と称し,1881年にICRCに改称された。ICRCは,紛争による傷病者の救護,捕虜待遇の監視の他,政治犯の待遇の監視などを行っている。一方,1919年に,平時における健康の増進(病院経営など),疾病の予防の促進などを目的として,各国赤十字社の連合体として赤十字社連盟が設立された。これは1983年の赤十字・赤新月社連盟を経て,1991年にIFRC(赤ライオンと太陽社を含む)に改称された。本部はジュネーブ。委員は永世中立国のスイスの国民によって構成されている。2012年現在の加盟国は186。
→関連項目国境なき医師団

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知恵蔵 「国際赤十字」の解説

国際赤十字

非政府組織である赤十字国際委員会、各国赤十字社、赤十字社連盟の総称。最高議決機関を赤十字国際会議と呼び、その常設委員会がジュネーブにある。赤十字国際委員会(ICRC)は1863年、スイス人アンリ・デュナンの提唱でつくられた戦時の傷病者救済のための機関(スイス法人)で、15〜25人のスイス人で構成。戦争犠牲者保護のための1949年のジュネーブ4条約適用のため、戦争犠牲者の保護や離散家族の再会などの面で活動し、同諸条約違反の申し立ての受理もする。戦争犠牲者や捕虜等の保護に関する国際条約(1949年のジュネーブ諸条約、その77年の追加議定書等)の締結推進も重要な活動である。19年設立の赤十字社連盟は各国赤十字社(イスラム教国では赤新月社)の連合体で、ICRCが戦時救護活動中心なのに対し、平時の救護事業(病院運営など)に力点を置く。

(最上敏樹 国際基督教大学教授 / 2007年)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「国際赤十字」の意味・わかりやすい解説

国際赤十字
こくさいせきじゅうじ

赤十字

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世界大百科事典(旧版)内の国際赤十字の言及

【赤十字】より

…国際組織と各国の国内組織とがある。国際赤十字International Red Crossとは後出の赤十字国際委員会,赤十字社連盟,各国赤十字社の総称である。1996年現在,赤十字加盟国(赤十字国際委員会の承認を受けている国)は170ヵ国である。…

※「国際赤十字」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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