地上げ(読み)ジアゲ

デジタル大辞泉 「地上げ」の意味・読み・例文・類語

じ‐あげ〔ヂ‐〕【地上げ/地揚げ】

[名](スル)
低い土地などに土を盛って高くすること。「大量の土砂を入れて―する」
建築用地を確保するため、地主借地借家人と交渉して土地を買収すること。「―屋」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「地上げ」の意味・読み・例文・類語

じ‐あげヂ‥【地上・地揚】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 土を盛り上げて土地を高くすること。盛り土。
    1. [初出の実例]「大山も地あけして立霞かな〈満重〉」(出典:俳諧・伊勢正直集(1662)一)
    2. 「雑草茫々と生へ繁って五位鷺の鳴く蘆原へ急に土を搬んで地上げをし」(出典:女工哀史(1925)〈細井和喜蔵〉三)
  3. 細分化されて多数の地権者がいる土地をまとめて手に入れるため、各地権者と交渉して土地を買収すること。転売して利益をあげる目的でするものをいう。
    1. [初出の実例]「じゃあ、その地揚げ屋と交渉しろと云うんですな?」(出典:地揚げ屋の女(1987)〈生島治郎〉)
  4. 紋織物の織り方の一つ。模様を表わすのに絵緯(えぬき)を用いないで、地緯の一部を織物表面に出して織り出す方法。

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