デジタル大辞泉
「地獄耳」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
じごく‐みみ ヂゴク‥【地獄耳】
〘名〙
① 一度聞いたことをいつまでも忘れないこと。また、そういう人。
強記。
※
御伽草子・焔魔王物語(室町時代物語大成所収)(江戸初)「さしもぐさ悪しきとなれば地獄耳に聞きて忘れぬことぞ悲しき」
※雑俳・馬たらひ(1700)「それぞれに
無筆な者は地獄耳」
②
他人の秘密などをすばやく聞き込むこと。また、そういう耳をもった人。
※俳諧・伊勢山田俳諧集(1650)長抜書「
俗家も戒をたもち社あれ しつむべき事をおそるる地獄耳」
③ 聞いても決して外へもらさないこと。聞き捨てにすること。
※
浄瑠璃・安倍宗任松浦簦(1737)一「
此方(こっち)は構はぬお上の事、聞いたら聞捨地獄耳、外へ洩さぬ
証拠には」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報