地頭領町(読み)じとうりようまち

日本歴史地名大系 「地頭領町」の解説

地頭領町
じとうりようまち

[現在地名]津市東丸之内ひがしまるのうち

宿屋しゆくや町の南に続く伊勢参宮街道筋の町人町で旅宿業も許可されていた。天正八年(一五八〇)織田信包の城下町形成以前は、この付近も乙部おとべ村に含まれた。承久二年(一二二〇)一〇月一四日の関東下知状(楓軒文書纂)乙部郷の地頭として「新藤内咸(ママ)定法師孫娘彦熊」の名があり、正安二年(一三〇〇)八月二三日の六波羅裁許状(大友文書)乙部御厨の地頭として源幸貫の名がみえ、この町名はそれらと関係があるとも思われる。

寛永元年(一六二四)の町年寄推挙文書(津市史)には「地頭領」に忠右衛門・二郎太夫・七兵衛らの名がみえる。元禄一一年(一六九八)調べの津町人分限帳(草蔭冊子)には、木口屋宗貞・久保田屋忠兵衛・久保田屋九十郎・紙屋三郎兵衛らがあげられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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