坂城(読み)さかき

改訂新版 世界大百科事典 「坂城」の意味・わかりやすい解説

坂城[町] (さかき)

長野県中部,埴科(はにしな)郡の町。人口1万5730(2010)。上田市の北に接し,千曲川が中央を北流する。西部筑摩山地東部も標高1000m前後の山地が占める。千曲川東岸に位置する中心集落の坂城は近世北国脇往還宿場町として栄え,幕府の代官所も置かれた。現在は国道18号線,第三セクターしなの鉄道(旧JR信越本線)が通じ,県史跡の村上氏城館跡の東方には上信越自動車道坂城インターチェンジが開設された。かつては傾斜地を利用した桑畑が多く,養蚕中心の農村であったが,第2次大戦中の疎開工場をきっかけに工場誘致が進められ,現在は機械・金属工業を中心とした県内有数の工業の町に発展した。企業支援のための坂城テクノセンターも開設されている(1993)。農業はリンゴ,ブドウを主とする果樹とバラの栽培が盛んで,村上地区ではバラのハウス栽培が行われる。千曲川で二分された町の東西を結ぶ坂城大橋が1987年完成した。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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