坂路村(読み)さかじむら

日本歴史地名大系 「坂路村」の解説

坂路村
さかじむら

[現在地名]石川町坂路

坂地とも記す。飛鳥あすか川上流の平地と丘陵地に位置し、さめ川の支流組矢くみや川上流との分水嶺にあたる。北西谷沢やざわ村からの御斎所ごさいしよ街道が村内を抜け、南の谷地やじ村に至る。地内には半浮彫の阿弥陀如来一尊坐像を含む四基の板碑が所在する。字川平かわだいらに中世の羽黒はぐろ館跡がある。当地は石川一族の坂地(坂路)氏の本貫地とされ、「尊卑分脈」によれば石川氏の祖とされる有光の曾孫石川小太郎光重が坂地を号している。弘長元年(一二六一)三月二二日の北条重時下知状(秋田藩家蔵赤坂文書)によると、光重の子坂路光信とその甥光行は、石川庄蒲田かまた(現古殿町)をめぐって相論に及び、光行の領知が認められている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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