城戸庄(読み)じようどのしよう

日本歴史地名大系 「城戸庄」の解説

城戸庄
じようどのしよう

大和守源頼親の寄進になる東大寺御油庄五ヵ所の一である(→高殿庄西喜殿庄。面積は一二町八段であり、その所在は荘号からみると、常問じようど村、現かず町辺りと考えられる。寿永元年(一一八二)の東大寺御油荘田堵注文(東大寺文書)には

<資料は省略されています>

とある。右の常内は常門と考えられ、城戸庄であろう。城戸庄の灯油負担の田堵は現一町・川西かわにし町・北越智きたおち町・和田わだ町、現大和高田市大字根成柿ねなりがき、現高市郡高取町大字越智を含み、きわめて散在的であり、灯油料所というものの作人の掌握を中心とするものである。この点、高殿たかどの庄の場合も同様であった(高殿庄内東大寺油作人日記)

平安末期、すでに説輔入道の妨害がみられるが、鎌倉中期になると興福寺国民が灯油を抑留する動きがみられ、文和二年(一三五三)東大寺文書(日本地名学研究所蔵)の「御油庄内」のうちに「シヤウト油九升」と、いちおうその存在を確認できる(→西喜殿庄

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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