堀出シ町(読み)ほりだしちよう

日本歴史地名大系 「堀出シ町」の解説

堀出シ町
ほりだしちよう

上京区今出川通室町西入

町の北西から南東今出川いまでがわ通が通る。

堀出の名は室町幕府の所在地の周囲に堀があったことによる。「上古京親町之古地由来記」に「堀出町は、今出川室町西入所ニ有、則室町御所の四方に堀有、其堀惣門より西出て有しと見へたり、仍て名づく、又当町に足利義視大納言の亭あり、則今出川殿と称せらる也」とある。中昔京師地図には「堀出シ」「堀出シカクシ」とあるが、「カクシ」とは「ヤクシ」の誤写であろう。「親長卿記」延徳三年(一四九一)七月二四日条に「参詣堀出薬師」とあり、また「白河資益王記」の文明一四年(一四八二)閏七月一九日条に「大風雨所所吹損、北小路ノ西堀出之薬師堂ノ屋上、中将方庭上口ニ吹入了」とみえ、当町北側にあった宝伝ほうでん寺が本尊を薬師仏とした薬師堂であったことが知られる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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