塩異性(読み)エンイセイ

化学辞典 第2版 「塩異性」の解説

塩異性
エンイセイ
salt isomerism

シアヌル酸互変異性体の水銀塩のように,塩を構成する酸根構造相違によって生じる異性現象.現在では,もっぱら金属錯体における結合異性意味に理解されている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の塩異性の言及

【錯体】より

…配位数12の例としては正二十面体形の[Ce(NO3)6]3-がある(図1‐k)。
[異性現象]
 配位子の例であげたNO2とONO,SCNとNCSなどのように,同じ原子団が異なる原子で配位し,他の配位子は同じであるとき,この二つの錯体は結合異性あるいは連結異性の関係にあるという(古くは塩異性とよばれていた)。その他多数の異性現象があるが,最も重要なのは幾何異性と光学異性で,歴史的にも意義が深い。…

※「塩異性」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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