売手独占(読み)うりてどくせん

世界大百科事典(旧版)内の売手独占の言及

【自然独占】より

…財貨・サービスの供給において,これを複数の企業が行うよりも一つの企業が行うほうが低費用で供給できるという事情があるとき,その市場で成立する売手独占をいう。自然独占は,単一の財貨・サービスを供給する場合において,供給規模の増大に伴い供給費用が逓減するという〈規模の利益〉が著しい分野,あるいは複数の財貨・サービスを供給する場合において,その供給を複数の専業企業(一つの財貨・サービスをもっぱら供給するもの)が行うよりも一つの企業がそのすべてを供給することが低費用の供給を可能にするという,複数の財貨・サービス供給の費用上のメリットが著しい分野で成立する。…

【独占】より

…多数の企業からなる競争的市場からの乖離(かいり)を指して,すなわち寡占も含め独占という語句が用いられることも多い。また,市場の売手側に独占が生じることが多いので,経済学は売手独占を分析することが多かったが,最近では買手独占にも関心がもたれている。
[独占力と独占の形態]
 一定の商品の地理的に限定された市場における独占力が独占力の基礎的概念であり,この独占力を発揮する目的でカルテルトラストという形態の独占が形成される。…

※「売手独占」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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