夏目成美(読み)ナツメセイビ

デジタル大辞泉 「夏目成美」の意味・読み・例文・類語

なつめ‐せいび【夏目成美】

[1749~1817]江戸後期俳人。江戸の人。名は包嘉。通称、井筒屋八郎右衛門。別号、随斎など。浅草蔵前札差ふださし乙二おつに大江丸らと交わり、小林一茶の後援者でもあった。句集成美家集」、著「随斎諧話」など。

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精選版 日本国語大辞典 「夏目成美」の意味・読み・例文・類語

なつめ‐せいび【夏目成美】

  1. 江戸中期の俳人。江戸の人。別号に随斎など。通称、井筒屋八郎右衛門。江戸浅草の札差。父宗成の影響で俳諧に入り祇徳、蓼太、暁台らと知る。一茶の理解者であり、寛政~文化(一七八九‐一八一八)の頃江戸三大家の一人と称された。句風清雅。著「成美句藻」「随斎諧話」「四山藁」など。寛延二~文化一三年(一七四九‐一八一六

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「夏目成美」の解説

夏目成美 なつめ-せいび

1749-1817* 江戸時代中期-後期の俳人。
寛延2年1月10日生まれ。江戸蔵前の札差井筒屋に生まれ,16歳で家督をつぐ。父にまなび,俳諧(はいかい)独行旅人と称して特定の派に属さなかった。加舎(かや)白雄,加藤暁台(きょうたい)らと親交をむすび,小林一茶(いっさ)を援助した。文化13年11月19日死去。68歳。名は包嘉。字(あざな)は万齢。通称は井筒屋八郎右衛門(5代)。別号に随斎,不随斎など。句集に「成美家集」,文集に「四山藁(しざんこう)」など。
格言など】橋一つ越す間を春の寒さ哉(「古今模範一万句集」)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「夏目成美」の意味・わかりやすい解説

夏目成美
なつめせいび

[生]寛延2(1749).1.10. 江戸
[没]文化13(1816).11.19. 江戸
江戸時代後期の俳人。名,包嘉。幼名,泉太郎。通称,井筒屋八郎右衛門 (5世) 。別号,良治,修行庵,随斎,不随斎,法林庵,贅亭,無辺法界俳士,卍齢坊,大必山人,四山道人。江戸浅草の富裕な札差業。人徳円満の長者で,一定の流派に属さず,広く俳諧人と交わり,一茶の庇護者でもあった。編著『一夜流行』 (1788) ,『鼠の道行』 (1815) ,『随斎諧話』 (19) ,『四山藁』 (20) ,『萩末津里 (はぎまつり) 』など。

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367日誕生日大事典 「夏目成美」の解説

夏目成美 (なつめせいび)

生年月日:1749年1月10日
江戸時代中期;後期の俳人
1817年没

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世界大百科事典(旧版)内の夏目成美の言及

【成美】より

…江戸後期の俳人。姓は夏目,名は包嘉。幼名は泉太郎。通称は井筒屋八郎右衛門(5代目)。初号は八良治。別に修行庵,随斎,四山道人などの号がある。江戸蔵前の札差の家に生まれ,16歳で家督を継ぐ。伯父祇明,父宗成以下成美一族は挙げて俳諧をよくし,彼も幼少より句をたしなむ。15歳のとき荘丹の《猪武者》に八良治の号で入集。初め2世祇徳に親しんだが,一流派に属さず,門戸も構えず,自ら〈俳諧独行の旅人〉と称した。虚弱多病で脚疾に苦しんだが,人柄は温厚篤実で長者の風格をそなえ,一茶の庇護者として知られる。…

※「夏目成美」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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