夏負け(読み)ナツマケ

デジタル大辞泉 「夏負け」の意味・読み・例文・類語

なつ‐まけ【夏負け】

[名](スル)夏の暑さのために、食欲不振になり、体が衰弱すること。夏ばて。「夏負けしてせる」 夏》

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「夏負け」の意味・わかりやすい解説

夏負け
なつまけ

夏季、高温多湿が原因で体が疲れやすく元気がなくなったり、食欲がなくなりやせてきたりする現象で、日本特有のものである。日本の夏はとくに高温多湿であるため汗をかきやすく、水分を多くとって塩分が不足し、だるくて疲労しやすくなる。また水分や冷たいものばかりとるために消化機能が低下し、食欲がなくなってあっさりしたものばかり食べるためにカロリーや栄養が不足してくる。さらに熱帯夜による睡眠不足も影響する。こうした原因が重なり合って夏負けとなるわけで、予防としては、十分に休養をとって睡眠不足を補い、水分の摂取を控え、栄養のある食事をすることが望まれる。土用の丑(うし)の日にウナギを食べる習慣も、夏負け予防の一つの生活の知恵ともいえるわけで、ビタミン剤の内服や塩分の補給が必要な場合もある。なお、夏ばてというのは慢性高温障害で、慢性熱中症、熱消耗、熱衰弱などと同義語である。

[柳下徳雄]

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