大八洲(読み)オオヤシマ

デジタル大辞泉 「大八洲」の意味・読み・例文・類語

おお‐やしま〔おほ‐〕【大八洲】

《「大八洲国おおやしまぐに」の略。多くの島からなる国の意》日本異称
「深き御うつくしみ―にあまねく」〈・明石〉
[類語]日本大和やまと日の本八洲国やしまくに秋津島敷島葦原あしはらの中つ国豊葦原とよあしはら瑞穂みずほの国和国わこく日東東海扶桑ふそう神州本邦本朝ジャパンジパング

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「大八洲」の意味・わかりやすい解説

大八洲
おおやしま

神話に基づく日本の美称。伊弉諾(いざなぎ)・伊弉冉尊(いざなみのみこと)の二神の国生みによって生じた八つの島をいうが、本来、「おお」は美称、「や」は多数の意で、「多くの島」を意味する。『日本書紀』は、大日本豊秋津洲(おおやまととよあきづしま)(本州)、伊予二名洲(ふたなのしま)(四国)、筑紫洲(つくししま)(九州)、億岐洲(おきのしま)、佐渡洲、越(こしの)洲(北陸道)、大洲(おおしま)(山口県屋代(やしろ)島か)、吉備子洲(きびのこじま)(岡山県児島半島)をあげるが、異伝もある。たとえば『古事記』は越洲以下を欠き、加えて淡路対馬(つしま)、壱岐(いき)の8島とする。

[藁科勝之]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大八洲」の意味・わかりやすい解説

大八洲
おおやしま

日本の古称国生み神話に由来する国名。『古事記』では,イザナミノミコト所生の淡路,伊予 (四国) ,隠岐,筑紫 (九州) ,壱岐,対馬,佐渡,大倭豊秋津島 (本州) の8つの島から成る。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

世界の電気自動車市場

米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...

世界の電気自動車市場の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android