大名知行制(読み)だいみょうちぎょうせい

旺文社日本史事典 三訂版 「大名知行制」の解説

大名知行制
だいみょうちぎょうせい

江戸時代,大名による土地・人民の支配体制
戦国大名の領国支配体制に基礎を置き,織豊政権の全国統一を経て完成。大名は幕府から朱印状で認められた土地(知行地)の支配権(徴税行政・裁判権など)を獲得。土地は石高で表示された。さらに大名は家臣(給人)に知行地を分与して重層的に支配。ただし給人は城下町に集住して知行地から切り離され,支配権にも制約が大きく,また大名も相続将軍の代替りごとに知行権再認知を必要とし,国替・改易のおそれもあった。こうして幕府による分権的で中央集権的な全国支配が完成した。世界史的にも独特の封建社会とみなされる。

出典 旺文社日本史事典 三訂版旺文社日本史事典 三訂版について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android